貸切バスの安全性評価が無いバス会社は「安全」じゃないの?

安全運転 イラスト


近年のツアーバスの事故から貸切バスの安全性に不安を持つ人も多いのでは?

そこで貸切バス会社の安全への取り組みが、適切に行われているかどうかを評価する制度があり、これは安全なバス会社を選ぶ時ポイントになります。

それが、日本バス協会から認定を受ける「貸切バス事業者安全性評価認定制度」=「セーフティバス」。

あまり知られていない「安全性評価認定制度」の内容と、安全性評価が無いバス会社は「安全」ではないのか、という面についてご紹介します。

貸切バスの「安全性評価認定制度」ってなに?

貸切バス事故を無くすための安全対策の一環として、国の対策として設けられたものが、「貸切バス事業者安全性評価認定制度」=「セーフティバス」です。

2007年に大阪府吹田市でスキー客を乗せたバス事故がありました。この事故で運転手は連日、大阪~長野間を1人で往復し、法定勤務時間を大幅に超えた過労状態であったことがわかり、バス会社のずさんな勤務状況が浮きぼりになりました。

2012年には関越自動車道で高速バス居眠り運転の事故が発生。バス会社の徹底した安全対策がさらに強く求められるようになり、バス乗客の安全への意識も高まりました。

安全性評価は厳しい審査を突破したバス会社のみ認定!

貸切バス安全性評価認定制度は、日本バス協会がバス会社の取り組みについて書類審査と訪問審査を行うことで決定します。チェック項目は、かんたんに言うとこんな感じ。

  • 法律で決められた事項よりも高いレベルで安全への取り組みをしている
  • 事故が無く、行政処分を受けていない(審査対象期間あり)
  • 国で決められた運輸安全マネジメントを継続的に実施している

さらに貸切バス会社の営業所を訪問し、日々の業務が適正に行われているかを見にいきます。ここで、運行記録、日常点検記録の確認など、日常の業務状況がチェックされ、クリアしてからはじめて「安全評価設定委員会」で審査がスタートします。

すべての条件を満たしていると判断されたら、ようやく初年に「一ツ星」を取得できるのです。認定の有効期間は2年間でその間に万が一事故があった場合は取り消しになります。

二ツ星以上をとるのはもっと大変!

「一ツ星」の貸切バス会社は、2年後に審査を申請して「一ツ星」以上の点数を獲得するとやっと「二ツ星」事業者にレベルアップできます。

さらに「二ツ星」認定を受けているバス会社が安全性評価認定の更新でさらに高い点数を獲得すると、ついに「三ツ星」認定の貸切バス会社に!

逆に点数が満たなかった場合は「一ツ星」に降格したり、認定が取り消されることもあります。

安全性評価認定を受けている貸切バス会社が、どれだけ積極的で継続的な安全対策を行っているかおわかりいただけましたか?

セーフティーバスの星の数は、バス会社の安全性への取り組みへの努力の証なのです。

貸切バス会社の安全への取り組み

貸切バスの無料一括見積もりサイト「マイクロバス牧場」では、安全性評価認定を受けているバス会社へも見積り依頼をすることができます。

いくつかの貸切バス会社の安全への取り組みについてご紹介します。

株式会社マコト(神奈川県)

アルコールチェッカーを利用するなど、常に法令順守事項よりも高いレベルでの安全対策に取り組んでいます。現在人身事故0を継続中。

安全を第一に考え、ドライバーの一日の乗車距離を50km以内におさめるなど、無理な乗務は絶対させない方針です。

お客様のツアーコース設定のアドバイスなどにも応じています。(三ツ星認定)

アビコ西部観光株式会社(千葉県)

輸送の安全に関する計画書の作成・実行・チェック・改善を遂行中。事故を未然に防ぐため運転中の「ヒヤリ」「ハット」した情報を収集しドライバーで共有。

その傾向と対策を現場にフィードバックするなど、全社員が一丸となって安全対策に取り組んでいます。2015年から人身事故0を継続中です。(一ツ星認定)

東新観光バス(東京都)

バス車両には、デジタルタコメーター、無線機、モービルアイを設備し、ハードの面からも安全対策に備えています。

また、ドライバーには「だろう」運転をなくし「かもしれない運転」に徹底するように指導。スピードの出しすぎや長時間運転をなくし、今年も人身事故0を継続していくことを第一の目標にかかげています。(一ツ星認定)

安全性評価が無いバス会社は安全じゃない?

それでは、「貸切バス事業者安全性評価認定制度」を受けていない会社は安全ではないのでしょうか? 

結論から言うと、安全性評価認定を受けていない会社でも安全な会社がほとんどです。

平成25年に国は「高速・貸切バスの安全・安心回復プラン」を発表し、適正な労働時間や走行距離の管理、車両のチェックなどを法令で定めました。

安全性評価認定を受けていないバス会社でも、ほとんどの会社はこの法令に従って安全管理や適性な労働時間を守っています。

また、貸切バスでの事故が社会問題にまで発展したことから、バス全体の安全管理への意識も確実に向上しています。

このように貸切バス事業者全体としての安全性は向上しています。

しかし、いまだに格安なバス料金を設定し、無理な走行を行っているバス会社がないとはいいきれないのが現状。バス会社選びにはそういった安全管理面にも注意したいですね。

バス イラスト

マイクロバス牧場では、安全性評価認定を受けている多くのバス会社へも見積もりを依頼することができます。

また安全性評価認定を受けてはいなくても、法令順守で安全管理はしっかりしている会社ばかり。
お見積りは無料ですので、貸切バスをお考えの方はお気軽にご相談ください。

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