大型観光バスや中型観光バス、小型観光バスに比べると車高が低い「小型マイクロバス」は、送迎や日帰り旅行などでもよく利用されているタイプのバス。
小型マイクロバスの定員は、補助席を入れて26名までが一般的(最大で29人乗り)。20人前後で一度に移動したい!という場合にはとっても便利な車です。
「大人数だから、何台ものタクシーに分かれるより、小型マイクロバスのタクシーを1台借りたい!」
なんて思ってる人もいるのでは?小型マイクロバスをタクシーとして利用できるならとても便利ですよね!
さて、小型マイクロバスの取り扱いのあるタクシー会社はあるのでしょうか?実はあまり知られていないと思うのですが、小型マイクロバスを持っているタクシー会社はあるにはあります!
ただしタクシー会社の中でも小型マイクロバスをとり扱っている会社はめちゃめちゃ少ないのが現状。
さらに、通常のタクシーのような使い方はできないんです…。
「タクシーの使い方に違いなんてないでしょ!マイクロバスタクシーの借り方を早く教えてよ!」
って思った方へ、タクシー会社さんに「マイクロバス使いたいんだけど~」と電話をしても借りられない可能性が。
10人~20人前後の移動に適したタクシー事情や利用方法についてやさしく解説します。
小型マイクロバスとは、中型自動車(8t)の枠内の大きさ(車両総重量8t未満かつ最大積載量が5t未満、全長7m未満)のバス。
結婚式の送迎や団体(10~20人程度)での移動によく使われます。
小型マイクロバスについて詳しくはこちら
とても利用しやすい車ではありますが、小型マイクロバスを持っているタクシー会社はかなり少ないんです。
これには「あ~なるほどね」と思える理由があるので、簡単にご紹介しましょう。
一般車のタクシー運転手さんがもっている免許は「普通第二種免許」。
これは普通自動車免許を取得して3年経過している人が試験を受けることで取得できる免許です。
タクシーやハイヤーなど、自動車をお客様を運送のために運転する場合や、運転代行の業務として顧客の自動車を運転する場合などに必要。
そして運転できる車両は、車両総重量5t未満、最大積載量3t未満、乗車定員10人以下と定められています。
これに対して小型マイクロバスの運転には「中型二種免許」が必要。
普通免許、中型免許、大型免許(又は大型特殊免許)のいずれかをもっていて、取得していた期間が通算3年以上経っていてはじめてこの中型二種免許をとることができます。
中型二種免許を所得することで、11人~29人以下のお客様を乗せて運転する資格(=小型マイクロバスを運転する資格)を得ることができるんです。
また、小型マイクロバスを扱うにはタクシー会社が、「バス事業者登録」する必要があります。
タクシー会社として、バスを運行することはできないんですね~。
そして小型マイクロバスを所有するには費用的な問題も。
小型マイクロバスを購入したり整備にかかる費用はもちろん、バス専用の駐車場も確保しなければならないのでどうしても経費がかさみます。
このように、バス事業者登録をしていてなおかつ「中型二種免許」をもつドライバーがいて、マイクロバスを所有していて…と諸々の条件を整えるのが大変。
小型マイクロバスを所有するタクシー会社は少ない理由がわかりますね~。
マイクロバスを所有しているタクシー会社が少ないとは言っても、あることはあります。
「マイクロバス タクシー 東京」
「マイクロバス タクシー 大阪」
など、検索してみると、いろいろなタクシー会社さんが出てきますよね。
「タクシー会社見つかったし、マイクロバスを今から呼ぼう」
と、思っても、タクシー会社さんに断られてしまうかもしれません。
なぜなら、タクシーとバスでは使い方が違うからなんです。
タクシーは、目的地や立ち寄り先を決めないで1日貸し切ることができますよね。
ところが、小型マイクロバスを使いたい場合は事前に移動予定すべて決めておく必要があります。
当日に「今からスカイツリーに行って!」「自宅まで送って!」と、タクシーと同じように使うことはできません!
10:00 自宅を出発
12:00 △△蕎麦屋でランチ
13:00 スカイツリーを見学
16:00 自宅に戻る
このように、スケジュールを事前に決めて、バス会社(タクシー会社)の『運行管理者』が行程を管理。その通りに運行をしなければならないんです。
「観光で利用したいけど、ランチの場所は運転手さんに相談したい」
「観光時間はわからないし、好きな時間に移動したい」
という方は、小型マイクロバスを持っているタクシー会社が見つかっても、この通りには利用できないご注意ください!
「いやいや、うちは10人くらいだから、小型マイクロバスのタクシーじゃなくていいよ」
「マイクロバスよりも小さい車のタクシーはないの?」
と、いう方。ミニバス(コミューター)やジャンボタクシーという車があります。
小型マイクロバスを持ってるタクシー会社は、めっちゃ少ないしタクシーみたいに使えないことはわかりましたが、ミニバスはどうなんでしょう?
残念、ミニバスも少なくて、当日変更は不可です。。
まずマイクロバスとの違いは、単純に大きさと定員数。ミニバスとは、別名コミューターと呼ばれることもある定員13名までのバスを指します。
車両はトヨタのハイエースや日産のエルグランドなどが使われていることが多いようです。
小回りがきくので道路が狭い観光スポットにも入っていくことができ、テレビや映画の撮影などでよく使われている「ロケバス」もこのタイプの車両が使われていることが多いです。
10人程度のグループでまとまって移動するには最適な車両といえるのではないでしょうか!
ただし、ミニバスも定員は11名を超えてしまうので、普通第二種免許で運転することはできません。
つまり、タクシー会社がミニバスを運行するのはなかなか面倒くさい。
小型マイクロバスと同じ理由から、ミニバスを借りられるタクシー会社は限られるという状況です。
マイクロバスもミニバスも少ないの…とがっかりしたあなたに朗報です。
ジャンボタクシーはワゴンタイプの9人乗りまでの『タクシー』。
もともとは乗り合いタクシーや都市と郊外を結ぶ少人数の移動車両として使用されていましたが、現在は需要を広げていて一般の利用者でも電話一本で呼ぶことが可能になりました。
乗車人数が10人は超えないけれど、タクシーでは乗り切れないといった場合に便利です。
ジャンボタクシーの運転は一般的なタクシーの運転に必要になる「普通第二種免許」で可能です。
このため、小型マイクロバスやミニバスに比べると多くのタクシー会社で扱っている車種になります。
ジャンボタクシーは9人以下の移動なら、手軽に使えて便利な移動手段なのではないでしょうか?
小型マイクロバスやミニバスはタクシー会社で確かにとり扱いはあるものの、全体としての台数が少ないため、扱いがある会社を探すだけでもなかなか大変。
特に地方になると、小型マイクロバスやミニバスだけでなく、ジャンボタクシーのとり扱いもますます少なくなってくるようです。
このため、小型マイクロバスやミニバスをタクシーでとしてではなくバス会社から運転手つきで借りるのも一つの手段。
あらかじめ日にちや行く場所、人数、荷物の量を伝えれば、それに応じて自由にプランを組み立てることが可能です。
観光などで1日貸切ることはもちろん、会社からセミナー会場への行きのみなど、短い時間での利用でも貸切可能。
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