運転手付きで貸切できる小型マイクロバスの座席は20~21席がスタンダードで、補助席を加えて24~26席程度。中にはさらに座席数を減らしすなど、カスタマイズしていることも多くあります。
大型バスや中型バスは、運転席側2列+出入り口側2例の、計4列に座席が配置されていますが、小型マイクロバスの場合、運転席側が2列+出入り口側が1列の3列シート。
実は、座席数でバスのサイズ(寸法)には大きな差はありませんが、メーカーやバス会社によって車内の配置や設備にはちょっとした差があるんです。
小型マイクロバスを借りる前に、車内の様子や乗り心地を知りたい!という方へ、バス座席についてご紹介します!
同じ定員数でも、日産シビリアン(いすゞジャーニーはOEM、いずれも2021年2月で製造終了)、トヨタコースター(日野自動車リエッセⅡはOEM)、三菱ローザの3メーカーによって座席の配置が若干異なります。
また、運転手付きでマイクロバスを貸切る場合は、各バス会社ごとに独自のカスタマイズをしていることがほとんど。レンタカー会社で借りる場合は運転席・助手席・補助席込み25人~29人乗りがありますが、貸切バスの場合は正座席20~21名、補助席は4~5席程度(最大で24~26名が限界)となります。
貸切マイクロバスを利用するときに事前に座席を決める場合は、あらかじめ座席表をチェックしておきましょう!
正座席20席、補助席4席のタイプ。バス会社により補助席が5席、6席の場合もあります。
1席増えて正座席21席、補助席5席のタイプ(もう1席つけている場合もあります)。出入口がついている場所によって若干レイアウトが変わる場合もあります。
座席表を見てわかる通り、たくさんの座席を詰め込んでいるので車内は狭くなります。基本的には冷蔵庫やカラオケなどの設備はついておらず、送迎用のバスとして利用されることが多いでしょう。
貸切バスの場合は運転席の横の席(助手席)は使用できません。補助席を利用した場合、社内がかなり窮屈に感じますので、正座席のみの利用と考えておきましょう。
18人乗りバスの座席表。撮影などでよく利用されるロケバスだと、後部座席に荷物スペースを設置している場合があるので、通常よりもさらに少ない座席数になっていることがあります。
補助席は4~5席で最大22~23席。こちらも貸切の場合は運転席の横は使用できません。
乗車人数がある程度決まったら、バスの無料見積もりで料金を確認しましょう!
三菱ローザで、運転席込で33人乗りのマイクロバスがあるんです…!もはや中型バスよりも定員数が多く、7mの車体に正座席24+補助席8も詰め込まれています。「たくさんの人を一気に送迎したい!」という人向けですね。
数が少ないので、貸切バスではほとんど借りることはできません。また、高速道路の車両区分が、通常のマイクロバスならば「中型車」ですが、30人を超えると「大型車」になり、通行料金が高くなります。
最後に、幼稚園バスも小型マイクロバス(幼児車両)なんですよ~!子ども用に座席が小さくなっていて、定員数も多くなります。
座席が動物や乗り物柄のシートだったり、ボディの塗装もポップで可愛らしいので、なんだか同じ小型マイクロバスとは思えないですよね♪
小型マイクロバスの乗り心地(座り心地)は、大型バスや中型バスに比べて劣る、と一般的に言われています。それは、小さな車体の中にたくさんの座席を配置しているため、車内空間が狭く、ほかの車種に比べて窮屈に感じるからなんです。
ちょっと気になるのが、前の座席との距離が近いこと。前後座席との間隔は75cmほどで、足元のスペースは30cmほどしかありません。当然足を伸ばせるほどの余裕はなく、男性にはちょっと窮屈ですね。
外側から小型マイクロバスをみると「意外と大きいな~」という印象でも、座ってみると、目の前に座席の背もたれが迫ってくる感が…。短時間・短距離の送迎なら我慢できますが、2時間以上の長時間乗車となるとさすがに疲れます。こまめに休憩を入れてリフレッシュしましょう!
ちなみに大型バスは、小型マイクロバスの座席間隔よりも1.2~1.5倍ほどで、広々しています。2時間以上の乗車、1日観光、荷物が多くて膝に抱える、などの場合は小型マイクロバスよりも、中型・大型バスを利用するのがオススメです。
小型マイクロバスの座席幅は、中型や大型バスとほとんど変わらず、45cmほど。路線バスの座席が、2人掛けで81cm、1人掛けで43~46cmなので(参考:いすゞ自動車エルガ)、だいたい同じぐらいと思っていただければいいと思います!
小型マイクロバスに限らず、貸切バスの正座席には、必ずシートベルトが付いています。
道路交通法(第71条の3)で全座席でシートベルトを着用することが義務づけられているので、高速道路はもちろん一般道でも必ず着用してくださいね!
※高速道路でシートベルトを着用していなかった場合は、バス会社が行政処分の対象になります。(もちろん小型マイクロバスを自己所有している方も対象です!)
ただし、昔製造された古い小型マイクロバスの補助席には、シートベルトが付いていないタイプもあるんです…。
シートベルトが付いていない補助席には、乗車ができません。つまり「定員数26名(補助席込)」と言っても、実際には補助席を抜いた20名しか乗車ができないので注意しましょう…!
2016年11月に発表された、道路運送車両の保安基準等の改正以降に作られた新しいバスには補助席にもシートベルトが付いているのでご安心くださいね。
小型マイクロバスには基本的にトランクルームが無いので、空いている座席に荷物を積むことになります。
ダンボール箱、海外用スーツケース、ボストンバッグ程度の荷物なら、2席分確保しておけば乗せることが可能!補助席には安全上の理由から荷物を置けないのであらかじめご了承ください。
なお、小型マイクロバスでも日野自動車の「リエッセⅡ」ロングボデー車(貸切バスの場合の正座席は20席)車両なら、荷物室があるんです!ただし、一番後ろの座席を畳んで荷物室にするので、乗車定員は16人になります。
スーツケースを12個程度乗せることができますので、宿泊荷物のある海外の方や合宿・部活送迎などにも利用できますよ♪
続いて、チャイルドシートですが「3点式シートベルト※」の小型マイクロバスなら、座席に取り付けることができる可能性があります!
チャイルドシートのメーカによって取り付けができない場合もあります。事前に、バスのシートベルトの形状とチャイルドシートの取扱説明書を確認しておきましょうね。
※チャイルドシートの装着は法律で規制されていませんので、使用しなくても違反ではありません。
送迎や旅行で小型マイクロバスを借りる時、乗車時にあわてないように事前に座る席を決めておきましょう!
座席の割り振りについて、ちょっとしたお役立ち情報をご紹介します♪
乗り物酔いをする人にとっては、バス移動はなかなか過酷なもの…。バスの臭いや揺れに弱いという人も多いですよね。
もしも車内で嘔吐してしまえば、貸切バス料金の他にクリーニング費用がかかる可能性もあります。バス酔いしやすい人には、座席配置の工夫をしてあげるのがいいでしょう!
バスの中で比較的酔いにくい席とされているのが、バスの中心部分の席。小型マイクロバスならば、3~4列目になりますね。
中心部分の座席が酔いにくい、とされる理由は、バスの振動が伝わりにくいから。
タイヤの真上にある席は直に振動を受けるので、身体に揺れが伝わってしまいます。前後に配置されるタイヤから、なるべく遠い場所である真ん中付近がもっとも揺れにくいんです。
社員旅行やお客様の送迎で小型マイクロバスを利用する場合は、座ってもらう席にちょっと気を使う必要があるかもしれません。タクシーや飲食店で上座があるように、バスにも一応「上座」とされる座席があります。
一般的に、バスでは運転席の後ろの座席が上座とされています。飲食店や会議室では、出入り口から遠い席をが上座とするのがマナーですが、窓からの景色を楽しめる前方の座席を上座としているんですね!
小型マイクロバスの場合、真ん中(通路側)の席は下座扱いになります。また、乗車する人たちの誘導もしやすく、運転手さんともコミュニケーションがとりやすいので、幹事さんは出入り口側の一番前の座席に座るのが一般的。
乗り物酔いや、席次を心配する必要もない、という場合はくじ引きできめるのが一番!もめごとも少なく済むかも…。座席表に数字を振って、番号を書いた紙を用意するだけなので、幹事さんも一番楽ですね。
貸切バスを20人程度で利用するなら、最も安く借りられるのが小型マイクロバス。
ただし、送迎タイプだと車内空間がやや窮屈なので長時間や長距離の移動には向きません…。中型バスや大型バスを借りることも検討してみてくださいね。
マイクロバス牧場では、中型バスや大型バスのお見積もりも無料で取り寄せることができます!車種別に金額を比較したい!というご依頼もお待ちしています♪